第三十二回/文化湯


二軒目は、少し駅の方向に戻ったところの文化湯さん。正面の扉が銭湯の入り口で、右手に見えるのが併設されているサウナの入り口。もちろん別料金ですのでご注意。
ここの特徴はなんといっても地下にあること。靴を脱いで、B1に下ります。
地下にある、というとどうしても閉鎖的な印象もあるかと思いますが、ここは全然そうではなく、脱衣所に中庭があったり、浴場の突き当たりがガラスばりになっていて(富士山絵はありません)、外の自然光を取り入れたつくりになっています。むしろ開放感があって気持ちいいかも。ガラスは開かないのですが、半露天のような気分が味わえます。
水温は低め。この温度なら水風呂はいらないでしょうね。大きなひとつの浴槽に泡風呂と寝風呂(マッサージ)×3がいっしょになっています。ですので、大人数でひとつのお風呂につかってる感が強いです。
チェックポイント。「流し場で、くわえタバコはやめましょう」の注意書き。消えるから消えるから・・・。

「文化湯」
営業時間:16:00〜24:00
定休日:月曜日
住所:杉並区西荻北4-3-10
TEL:03-3390-1051

以上で西荻窪完了ですが、せっかくなので5月に閉店してしまった玉の湯さんを見ていくことにしました。

おお、すごいかっこいい!駅からもここが一番近いのです。ますます残念でなりません。

「諸般の事情」・・・銭湯の場合は経済的な面に加えて、経営者の高齢化という問題もついてまわります。玉の湯さんの事情はわからないですが、気持ちよくおつかれさまでしたと言ってあげたいですね。

「廃業のお知らせ」の隣にはこんな貼り紙が。西荻住民からのお礼の寄せ書きです。よほど地元のみなさんに愛されていたんでしょうね。そうでないと、なかなかこういうことは自然発生しないですよね。残念です。

第三十回/ゆたか湯


ついに三十軒目です。今回は、杉並最北端のゆたか湯さん。高円寺からだとやっぱり遠い!早稲田通りから向かっても良かったんですが、今回は、環七→新青梅街道中杉通り、環八を越え千川通り、のルートで行きました。写真だとちょっとわかりづらいですが、この銭湯、マンションの一階にあるんです。うらやましい・・・。
入るとまず、蚊取り線香の匂いが。もう10月なのですが、まだどこか夏の雰囲気が漂います。個人的にも蚊取り線香の匂いは大好きで、アロマテラピーとして年中炊きたいくらいなので嬉しいです。
16時開店ですが、すでにたくさんのお客さん。お風呂はマッサージ風呂、泡風呂(水温標準)、水風呂と別料金でサウナとごくシンプルですが、ここは30体のカランが奥までゆったりと配置されており、広々としています。どことなく、旅館の大浴場のような感じです。その分ちょっと湯船は小さいかもしれませんね。
恒例の細かいチェックポイントですが、水風呂に小さいジャグジーがついていたことと、脱衣所にエアロバイクがあったことです。
帰り際、ロビーでは年配のおばさまおじさまが、番台のおばさんと野沢菜について激論を交わしていました。憩いの場なんですね。

「ゆたか湯」
営業時間:16:00〜25:00
定休日:金曜日
住所:杉並区井草5-18-10
TEL:03-5382-1127

というわけで、いよいよ杉並銭湯めぐりもラストスパート。西荻窪の二軒と、荻窪一軒、そして高円寺のあの銭湯を残すのみとなりました。お楽しみに!

第二十九回/銭湯Gokurakuya


前回に引き続き、荻窪・環八付近の銭湯です。以前も一度おじゃましたことのある銭湯Gokurakuyaさん。荻窪駅徒歩7分、とのこと。
代金は、番台横の食券販売機みたいな機械で支払うタイプ。でも、今回システムをすっかり忘れていて、ふつうに番台に450円出してしまいましたが対応してもらえました。スタンプラリー用紙を持っていたので一見さんだと思われたのかもしれません。
お風呂は、電気風呂、超微粒の泡を使ったシルクバス、ジェットバス、水風呂+別料金でサウナ。以前利用した時はかなりお湯が熱くてたいへんだった印象があるのですが、今回はとても適温でした。特にこのシルクバスは今月からスタートしたもののようなので、温度調整があったのかもしれません。気持ちよかったです。
そのほか、カランの上に網棚があるのも細かいポイントですがうれしいところです。体拭くタオルは濡れてしまいがちですからね。脱衣所はもう少しだけ掃除すればなお良いかも。
また、銭湯ではめずらしくホームページもあります。TOKYO SENTOUというのは、銭湯のポータルサイト的なものなのでしょうか?

「銭湯Gokurakuya」
営業時間:16:00〜26:00
定休日:火曜日
住所:杉並区上荻2-40-14
TEL:03-3399-0276
http://ts.italworks.com

第二十八回/亀の湯


荻窪・桃井の亀の湯さん。写真はちょっとわかりづらいですが、この真ん中の路地(?)のようなところを入ると右手に入り口があります。ちなみに手前はサウナ。こちらは昼でもやってるみたい。位置は荻窪北口を出て、環八を越え、ちょっと北に行ったあたり。駅からは歩きます。
お風呂ですが、ぬるめの座風呂(冷水枕がほんとに冷たい)と、パーテションで区切られた「ラドン風呂」の二種類だけ。このパーテションのせいでちょっと手狭な感じもしないではないですが、ラドンがとても気持ちいいのでよし。39度くらいのぬるいお風呂なんですが、なんだかよくわからないけど体にいいそうです。
壁には、南国の浜辺の絵がありました。
脱衣所もきれい。こちらもロッカーが結構圧迫感があったのですが、隅々まで掃除が行き届いている感じです。訪問時はテレビで「水戸黄門」がながれていました。
余談ですが、「亀の湯」という名前の銭湯、阿佐ヶ谷にもあります(第十一回で訪問済)。Googleで検索すると「約 464,000 件」という結果が。「小杉湯」が「約 5,970 件」ということを考えると、いかにメジャーな名前かというのがわかると思います。

「亀の湯」
営業時間:16:00〜24:00
定休日:月曜日
住所:杉並区桃井1-35-9
TEL:03-3394-1126

第二十七回/藤乃湯


荻窪にも銭湯がたくさんあります。今回も天沼の藤乃湯さん。位置的には荻窪駅の北東、徒歩だと5〜6分でしょうか?
こちらも番台でロッカーの鍵をもらうタイプ。内装も脱衣所も浴場もほどよく年をとってるといった感じ。カランのところのシャワーはちょっと首がダメになっていますね。気にしない気にしない。
定番の富士山の絵ではなくタイル絵を採用。独特の趣きがあります。
お風呂は泡風呂、深いぬる風呂、マッサージの寝風呂。水温はけっこう低めです。気持ちよく長時間入っていられます。
細かいところでは、体重計の表示が大きい。脱衣所に公園のような白いベンチ。ロビーになぜかコピー機があるなど・・・。ちょっと古め?のアットホームなお風呂屋さんでした。

「藤乃湯」
営業時間:16:00〜24:00
定休日:土曜日
住所:杉並区天沼2-17-20
TEL:03-3391-0504

前回、おばちゃんに聞いた「西荻・玉の湯廃業」のニュースですがどうやらほんとうだったみたいです。
http://tkyw.jp/archives/9000000_yuraku/20090611101000.php
このサイトを見る限り、とても立派できれいな銭湯(ちょっと小杉湯さんに似てますね)だったみたいで、訪問できなかったのが悔やまれます。銭湯ファンの道は険しく、かなしい・・・。

第二十六回/第一宝湯


風邪が治っていませんでした。ひょっとしたら、インフr・・・だったのではないかと思います。症状が今までと少し違いました。
ということでまた少し銭湯を自粛していましたが、再開。もうすぐ締め切りですからね。今回は、荻窪日大第二高通り沿いの第一宝湯さん。界隈は文化祭シーズンでにぎわっていました。
なかなかしっかりした門構え。破風造りで天井も高い。写真にはうつっていませんが、煙突も立派です。
前髪が赤い番台のおばちゃんが、いい人。「26個目ね、がんばってね、34個で終わりだからね」と、暗に一軒廃業したことを伝えられました。どうやら西荻の玉の湯さんがなくなってしまったみたいです。
お風呂は、泡風呂、ジェットバス、水風呂とサウナ(男湯のみ)。水温は低めです。家でお湯をはる時、だいたいこれくらいの温度にするなあってくらいの温度。ずーっと入っていられて気持ちいい!
ジェットバスもボタン式なので、とても静か。しかもちゃんと薪でお湯を沸かしているそうです。お湯がやわらかい。
自宅のお風呂がわりに使う銭湯としては最適です。徒歩2分以内にあったら毎日通いたい。地味だけど無骨でもない、お気に入りの銭湯です。

「第一宝湯」
営業時間:16:00〜25:00
定休日:木曜日
住所:杉並区天沼3-38-12
TEL:03-3398-2392

第二十五回/井草湯


おひさしぶりです。この一週間くらい風邪をひいてしまっていたり、高円寺とは縁もゆかりもない仕事をしていたりして、銭湯やフェス周りがちょっと止まっていました。また少しずつちょっとずつ再開していこうと思います。
さて、今回ご紹介するのは、井草湯さん。早稲田通りと環八がぶつかるあたりに位置する銭湯です。四角い立派な煙突が目印。16時開店なのですが、10分前にはすでにおじいさんおばあさんが待っていました。人気があるんですね。
印象は、とても静かな銭湯というイメージ。脱衣所も浴場も目線が低く、そして広く、水の音だけが聞こえる、そんな風合いです。
特に脱衣所はゆったりしており、中央部分にバス停にあるようなベンチふたつ、テーブルひとつがあり、テレビも32型ブラウン管があります(なぜかVHSデッキ付)。あ、ロッカーの鍵は番台で受け取るタイプなので要注意。
お風呂もいたってシンプル。泡こそありますが、ちょっと熱めのと、標準温度くらいの二種類で、入浴剤のようなものは使ってません。窓も大きく、日のあるうちにいくと風が気持ちいいです。
飾りっ気のなさが、どこか地方の銭湯のようで懐かしい。まさに公衆浴場といった雰囲気を感じます。
西武新宿線井荻駅から徒歩6分(真南です)。近くには学校が多く、完全に住宅街。町のみなさんには愛されてそうなお風呂屋さんでした。
杉並銭湯めぐりも締め切りが10月10日なのであと一ヶ月をきってしまいました!おーまいがー!

「井草湯」
営業時間:16:00〜23:00
定休日:金曜日
住所:杉並区下井草5-3-15
TEL:03-5930-6212